日本大富豪連盟公式ルールブック

制定 2026年4月6日 / 最終改訂 2026年9月27日 / 改訂履歴

■ 本文(第1章〜第16章)は、対面およびオンラインを問わず競技会・大会に適用するルールとして用いる。
■ 付録は、オンライン対戦システム上の補足、または開発・検証用の参考であり、大会の公式条文そのものではない。付録は本文と区別して扱う。

第1章 本ルールブックについて

第1条 目的

本ルールブックは、一般社団法人日本大富豪連盟(以下「連盟」)が採用する大富豪競技ルール(以下「ルール」または「公式ルール」)を整理し、対戦参加者、運営者、観戦者、および関連サービス利用者が、同一の基準でルールを理解し、プレイできるようにすることを目的とする。

本ルールブックは競技用の公式ルールを定めるものであり、従来から存在する地域ルールや私的ルールを否定または制限することを目的とするものではない。

第2条 適用範囲

本ルールブックは、連盟が主催する競技会(以下「大会」)、公式イベント、ならびに本ルールを採用する対戦(オンライン、対面を問わない)に適用する。

第3条 解釈の優先順位

ルール解釈に疑義が生じた場合は、以下の順に優先する。

  1. 本ルールブック本文の条文(第1章〜第14章および第16章)
  2. 本ルールブック本文の裁定例(第15章)、ならびに条文中の補足、例外、注記
  3. 公式FAQ
  4. 競技審判の裁定、大会運営または過去の公式裁定

第4条 本文と付録の区別

本文は上記の解釈優先順位の対象となる。付録は参考資料であり、本文と矛盾する場合は本文が優先する。大会が付録の一部を採用する場合は、大会規程で明示する。

第2章 プレイ準備―使用カード

第5条 使用カード

特に指定がない場合、一般的なトランプ1デックを用いる。ゲームに使用するカードは以下のとおりとする。

  • 通常札52枚
  • ジョーカー2枚

合計54枚(1デック)を使用する。

第6条 スート

カードのスートは以下の4種とする。スートの代わりに別のシンボルが用いられる際には、それぞれがどのスートに該当するのか事前に確認すること。

  • スペード・♤
  • ハート・♡
  • ダイヤ・◇
  • クラブ(クローバー)・♧

第7条 通常時の強さ

通常時のカードの強さ(ランク)は、以下の順とする。

3 < 4 < 5 < 6 < 7 < 8 < 9 < 10 < J < Q < K < A < 2 < JK

(略字の意味:J=Jack、Q=Queen、K=King、A=Ace、ジョーカーはJKと表記する。詳細は本章の「表記の注意」参照)

第8条 革命時の強さ

革命時は通常時の数字の強弱が反転し、数字の強さは以下の順とする。

2 < A < K < Q < J < 10 < 9 < 8 < 7 < 6 < 5 < 4 < 3 < JK

なお、本ルールではジョーカーは革命時であっても最強のカードとして扱う。したがって、革命時においてもジョーカーは3より上位である。

第9条 スートの強弱

スート間に強弱は設定されておらず、強さは同等である。スートは主として、縛り、階段成立条件、カード交換(第14章)時の任意選択に関係する。

表記の注意(ランク略字と JK)

トランプのランクをアルファベットで略記する場合、本ルールブックでは次のとおりとする。

略字読み数字(強さランク)
JJack11
QQueen12
KKing13
AAce14
2215
JKジョーカー16
3〜10数字札その数字

略記JKはジョーカー(Joker)を指す。J(Jack)と JK(ジョーカー)を混同しないこと。

第3章 プレイ人数とゲーム進行

第10条 基本人数と上がり順位

本ルールブックでは、4人対戦を基本とする。

  • 順位は 1位:大富豪、2位:富豪、3位:貧民、4位:大貧民とする。
  • 使用カードは、通常札52枚とジョーカー2枚の計54枚を基本とする。
  • ブラインドカードを2枚設ける。(ジョーカー以外のカード)
  • 各プレイヤーの開始手札枚数は13枚とする。

第11条 準公式ルールとしての人数対応

4人以外の人数で行う場合は、以下を準公式ルールとして扱う。

3人対戦の場合

  • 順位は 1位:富豪、2位:平民、3位:貧民 とする。
  • 使用カードは、通常札39枚とジョーカー1枚の計40枚を基本とする。
  • ブラインドカードを1枚設ける。
  • 各プレイヤーの開始手札枚数は13枚とする。
  • 革命は4枚ではなく、同一ランク3枚で成立する。
  • カード交換は富豪と貧民の間で1枚交換とする。

使用カードの詳細は大会規程で定める。

5人対戦の場合

  • 順位は 1位:大富豪、2位:富豪、3位:平民、4位:貧民、5位:大貧民とする。
  • 平民はカード交換なしとし、それ以外のルールは4人制に準ずる。
  • ブラインドカードは4枚設ける。
  • 各プレイヤーの開始手札枚数は10枚とする。

第12条 ゲームの目的

各プレイヤーは、自分の手札を他のプレイヤーより早くすべて出し切ることを目指す。すべて出し切った状態を上がりという。最初に上がったプレイヤーが1位、次が2位として全員の順位が確定するまでプレイは続く。反則上がりに関してはこの限りではなくルールを別途定める。(第12章)

第13条 ゲームの開始

審判から別の方法を告げられた場合や着席スートの指定がない場合を除き、各セットの最初のゲーム(各ラウンドの最初のゲームを含む)は、スペードの席に着いている者から開始する。各セットの最初のゲームは、前のセットまでの順位(階級)を引き継がず、階級のない状態で行う。同一セット内の第2ゲーム以降は、前のゲームで大貧民となった者から開始する。ただし、カードを出す前に、すべてのカード交換が成立していることを確認しなければならない。

第14条 シャッフルと配札

シャッフル:各ゲーム開始前にはカードの偏りを防ぐために念入りにシャッフルを行う。シャッフルは原則として大貧民が行い、他のプレイヤー全員にもカットの権利を与える。各セットの最初のゲームでは大貧民がいないため、大貧民に代えてスペードの席のプレイヤーがシャッフルを行い、ゲームを開始する。

配札:カードを配るときは自分の左側から時計回りに配り、自分のカードは最後に配るものとする。配札に間違いがあった場合などはやり直し、状況に応じては審判に裁量を求める。

第15条 手番

手番は、スターターから始め、各プレイヤーの左隣(左手側)のプレイヤーへ順に移る。すなわち、上から見て時計回りに進む。

プレイヤーは自分の手番で、次のいずれかを行う。

  • 有効なカードを場に出す
  • パスをする(ただし次条のとおり、場が空のときは選べない)

第16条 パス

場にカードがあるときに限り、プレイヤーはパスを選ぶことができる。

一度パスしたプレイヤーは、その場が流れるまで再びカードを出すことはできない(スルーパスの禁止)。本条の「場が空のときの制限(スターターパスの禁止)」に抵触しない限り、自分の手番でパスを継続することは可能であり、これは手札のすべてが反則上がりに該当する場合も同様である。

場が空のときの制限(スターターパスの禁止)

場にカードが1枚もないときの最初のプレイヤー(以下、スターター)の手番は、パスをしてはならない。残りの手札が反則上がりに該当する場合でもパスはできず、反則上がりが確定する。

第17条 場流し

場のカードが流れ、空の状態になることを場流し(流れ)という。以下のいずれかに該当した場合、場流しが発生する。

  • 直近に場にカードを出したプレイヤー(以下「リード」)以外の、まだ手札を持つアクティブプレイヤーが全員パスした場合。このとき、その時点で場は流れる。リード本人がパスする必要はない。
  • 8切りが成立した場合
  • スペ3返しが成立した場合
  • シックスカードが有効に出された場合
  • 最強階段が有効に出された場合
  • ジョーカー2枚のペアが有効に出された場合(場が空のときに出した場合、場のペアに対して出した場合のいずれも含む。これを上回るペアは存在しない)
  • その他、本ルールが明示的に流しを定める場合

場を流したプレイヤーは、場のカードを伏せて山に置き、次のスターターとなる。当該プレイヤーがその手で順位を確定し、以後そのゲームでプレイしない場合は、第18条に従う。

第18条 場流れ後のスターター(先手)

場が流れた後は、直前に有効なカードを出したプレイヤーに次の手番(先手)が与えられ、スターターとなる。

直前に有効なカードを出したプレイヤーが、その手によって順位が確定し、以後そのゲームでプレイしない場合(有効な上がり、反則上がり、都落ちによる退場を含む)は、そのプレイヤーの左隣から順に見て最初のアクティブプレイヤー(第77条)がスターターとなる。

第4章 場に出せる組み合わせ

第19条 シングル(単体、一枚出し、ソロ)

場が空の場合、任意のランクのカード1枚を出すことができる。場にシングルのカードがある場合は、それを上回るシングルのカードを出すことができる。ジョーカーをシングルで出す場合、そのランクはジョーカーそのものであり、他の数字を指定することはできない。

第20条 ペア(ダブル、2枚出し)

場が空の場合、同一ランク2枚の組み合わせを出すことができる。場にペアがある場合は、それを上回るランクのペアを出すことができる。ジョーカーを含む場合は、もう一枚のカードと同じ強さとして扱う。ジョーカー2枚をペアとして出すこともできる。ジョーカー2枚のペアは、これを上回るペアが存在しないため最強のペアとして扱う。

第21条 トリプル(3枚出し、スリーカード)

同一ランク3枚の組み合わせを出すことができる。場にトリプルがある場合は、それを上回るランクのトリプルを出すことができる。ジョーカーを1枚または2枚含む場合は、他のカードと同じ強さとして扱う。場が空の場合にジョーカー2枚を含む3枚出しを行うときは、それがトリプルなのか階段なのかを宣言しなければならない。

第22条 フォーカード(4枚出し)以上の組み合わせ

同一ランク4枚以上の組み合わせを出すことができる。4枚以上の同ランク出しは、革命成立条件となる。ジョーカーを1枚含むファイブカード(5枚出し)や、ジョーカーを2枚含むシックスカード(6枚出し)も出すことができる。

第22条の2 シックスカード

シックスカードとは、同一ランク4枚とジョーカー2枚により構成される6枚出しをいう。54枚構成上、これを同構成で上回る手は存在しない。

よってシックスカードが有効に出された場合、場は直ちに流れる。

第23条 階段(ハシゴ、ストレート)

同一スートの連続する3枚以上の組み合わせを階段出しとする。階段の強さは、連続したランクのうち最弱のカードによって設定される。場に階段がある場合、次のプレイヤーが出す階段の最弱ランクは、場に出ている階段の最弱ランクより強くなければならない。

「連続する」とは、第7条(革命時は第8条)の強さの順序で隣り合うランクが並ぶことをいう。数字の大小ではなく強さの順序による。例えば、通常時に Q-K-A や K-A-2 は階段として成立するが、A-2-3 は 2 と 3 が強さの順序で隣り合わないため成立しない。

  • 3-4-5(同一スート)
  • 9-10-J-Q(同一スート)

第24条 ジョーカーを含む組み合わせ

ジョーカーは、所定の条件のもとで、シングル、ペア、トリプル、フォーカード以上の代用、ならびに階段の中間または端の補完として使用できる。

第5章 カードを出す条件

第25条 枚数・構成の一致

場に出されたカードに対しては、同じ枚数かつ同じ構成のカードで対抗しなければならない。

  • シングルにはシングル
  • ペアにはペア
  • トリプルにはトリプル
  • 階段には階段
  • ファイブカードには、それより強い5枚出しで対抗する

第26条 強さの比較

対抗して出すカードは、場に出ているカードより強いものでなければならない。ただし、革命時は強さの判定が反転する。ジョーカーは常に最強のカードである。

第27条 同値禁止

本ルールでは、同じ構成でも強さが同じ組み合わせは場に出すことができない。

  • 5のペアに対して、5のペアは出せない
  • 同じ数字帯の階段は出せない

第28条 ジョーカー同士の重ね禁止

場にシングルジョーカーが出ている場合、対抗としてジョーカーだけを重ねることはできない。ただし、スペードの3のシングルによるスペ3返しはこの限りでない。

第29条 ジョーカー使用時の構成維持

ジョーカーを含む場合でも、構成は必ず維持しなければならない。ジョーカーを理由に、シングルにペアを重ねたり、ペアに階段を重ねたりすることはできない。

第6章 ジョーカー

第30条 ジョーカーの強さ

本ルールでは、ジョーカーは通常時において2より強いカードであり、革命時においても最強である。

第31条 シングルジョーカー

ジョーカーはシングルで出すことができ、通常は最も強いカードとして扱う。

第32条 組み合わせでの代用

ジョーカーは、同ランクの不足分を補うカードとしても使用できる。

  • 6 + JK = 6のペア相当
  • 9 + 9 + JK = 9の3枚組相当

第33条 階段での使用

ジョーカーは1枚または2枚を、階段の途中または端に他のランクのカードの代役として挿入することができる。ジョーカーの位置により複数の連続数列が成立する場合は、そのうち最も強い階段として扱う(例:4-5-JK は 3-4-5 ではなく 4-5-6 として扱う)。

  • 3, JK, 5 → 3-4-5
  • 4, 5, JK → 4-5-6 または 3-4-5

第34条 2枚ジョーカー入り階段

ジョーカー2枚を含む階段も認める。値の定め方は第33条と同じく、ルール上成立する連続数列のうち最も強い階段として扱う。

ジョーカーは、通常時は2の上、革命時は3の上に置くことができる。これは階段の枚数を問わない(通常時の A-2-JK、K-A-2-JK、革命時の 3-4-JK、3-4-5-JK などを含む。第38条の2)。

第7章 階段出し

第35条 階段の成立

階段は、同一スートで連続する3枚以上の組み合わせで成立する。2枚以下では成立しない。

第36条 階段への対抗

場に階段が出ている場合、対抗する側も同じ枚数の階段を出さなければならず、自分が出す階段の最弱カードは、場に出ている階段の最弱カードより強い必要がある。

第37条 ジョーカーを含む階段

ジョーカーを含む階段も、階段として有効に扱う。ただし、その場合でも連続性が成立しなければならない。ジョーカーのスートは残りのカードと同一スートとして扱う。

第38条 階段中の8の扱い

階段中に8が含まれていても、8切りは発動しない。したがって、8を含む階段で上がっても、8切りを理由とする反則上がりには該当しない。ただし、第60条または第61条の他の反則上がり条件(ジョーカーを含む、通常時の2を含む、革命時の3を含む等)に該当する場合は、その条件により反則上がりとなる。

第38条の2 最強階段

ジョーカーを最上段(通常時は2の上、革命時は3の上)に置いた階段は、その枚数の階段のうちで最も強く、これを上回る同じ枚数の階段は存在しない。これを最強階段とする。

  • 例(通常時): 3枚 A-2-JK / 4枚 K-A-2-JK / 5枚 Q-K-A-2-JK / 6枚 J-Q-K-A-2-JK
  • 例(革命時): 3枚 3-4-JK / 4枚 3-4-5-JK / 5枚 3-4-5-6-JK
  • 最上段以外にもジョーカーを含んでよい(例: 通常時の K-JK-2-JK は K-A-2-JK として最強階段)

最強階段が有効に出された場合、場は直ちに流れる。

第8章 スペ3

第39条 スペ3返し

スペードの3は、シングルジョーカー(ジョーカー単体)に対してのみ特別に出すことができ、場を流すことができる。

第40条 効果

スペ3返しが成立した場合、シングルジョーカーを流すことができる。これは革命時でも同じである。

第41条 通常カードとしてのスペ3

スペードの3は、スペ3返しの場合を除き、通常の3として他のカードと組み合わせて出すことができる。

第42条 適用範囲

スペ3返しは、シングルジョーカーに対してのみ有効である。ジョーカーを含むペア、階段、その他の組み合わせに対しては適用しない。

第42条の2 縛りとの関係

場がスペード以外のスートで縛られている場合であっても、シングルジョーカーに対するスペ3返しは適用される。縛りはスペ3返しを妨げない。

第43条 上がりとの関係

本ルールでは、スペードの3を単体で最後に出して上がると反則上がりが適用される。詳細は第12章に従う。

第9章 8切り

第44条 8切りの成立条件

8切りは、階段以外の有効な捨て札であって、8のみで構成される組み合わせを出した場合に成立する。

  • シングル、ペア、トリプル以上の別を問わず、8のみで構成される有効手であれば8切りは成立する。
  • ジョーカーを含む場合は、不足分の8を代用するものとして扱う。
  • 8を含む階段では、8切りは成立しない。

第45条 階段中の8

8を含む階段では8切りは発動しない。

  • 6-7-8の階段を出しても、その場は即時には流れない

第46条 効果

8切りが成立した場合、場は即時に流れる。次の先手は、8切りを成立させたプレイヤーとする。

第47条 上がりとの関係

8切りが成立する出し方で手札を出し切った場合は、反則上がりの対象となる。したがって、8切り成立と上がり成立が重なる場合は、反則上がり規定の対象とする。

8を含む階段での上がりは8切りが成立しないため、本条の「8切りによる反則上がり」には該当しない。

第10章 革命

第48条 革命の成立条件

4人制においては、同一ランク4枚以上を出した場合、革命が成立する。

3人制においては、第11条に従い、同一ランク3枚で革命が成立する。

第49条 ジョーカーを含む革命

ジョーカーを含めて同一ランクの必要枚数が成立する場合も、革命成立を認める。

  • 7, 7, 7, JK
  • Q, Q, JK, JK

第50条 革命の効果

革命中は、数字の強弱が反転する。ただし、ジョーカーの最強扱いは維持される。

第51条 革命の継続

革命状態は、そのゲーム中継続し、ゲームの終了とともに解除される。

第52条 革命返し(再革命、革命鎮圧)

革命中に再度革命が成立した場合、強弱は再び反転し、通常時の順序に戻る。これを革命返しと呼ぶ。

第53条 スペ3との関係

スペ3返しは、ジョーカーのシングル出しに対する特殊処理であり、革命状態でも有効である。

第11章 縛り

第54条 縛りの成立

同一スートあるいは同一スートの組み合わせによる連続した有効出しが行われた場合、縛りが成立する。この時場は縛られているもしくは縛りが発生中と呼ぶ。

第55条 効果

場が縛られている(縛り成立中)場合は、場に出ている捨て札と全て同じスートを満たす出し方でなければ場に出すことができない。枚数は問わない。

第56条 階段における縛り

階段についても、同様にスート条件が維持される。

第57条 ジョーカーと縛り

ジョーカーは縛り中、必要なスートを補うものとして使用できる。ただし、縛りスート以外のカードを混在させることはできない。

  • ハート縛り中に「ジョーカー+ハート」は可
  • ハート縛り中に「ジョーカー+クラブ」は不可

補足(ジョーカーによる縛り発生不可)

ジョーカーを含む出し札ではスートが定まらないので、縛りを発生させることはできない。既に縛りがある場合は、ジョーカー以外の手札が縛りスートに含まれる出しでありジョーカーの枚数が同一構成を維持できるに足るなら縛りを維持し得る。縛りが成立している場にジョーカーのみで構成される出し(シングルジョーカーなど)を出した場合も、縛りは維持される。

第58条 縛りの解除

場が流れた時点で縛りは解除される。これには8切りやスペ3返しも含まれる。革命発生では解除されない。

第12章 反則上がり

第59条 反則上がりの概念

特定のカードまたは条件で最後の手札を出し切ることは合法的な上がりと認められない場合がある。これを反則上がりという。

第60条 反則上がりとなる最終手

本ルールでは、次のような最終手で上がることはできない。

  • 通常時の2を含む手
  • 8切りが成立する8の出しで上がる場合
  • ジョーカーを1枚でも含む手(シングル、ペア、階段を問わない)
  • スペードの3を1枚だけ出して上がること

第61条 革命時の反則上がり

革命時は、通常時の2に代わり、3を1枚でも含む最終手を反則上がりとする。

したがって、革命時はスペードの3の単体上がりのみならず、3を含むペア、トリプル、階段など、3を含むすべての最終手が反則上がりとなる。

反則上がりの判定は、その最終手を出した時点の状態(革命の有無)で行う。最終手そのものによって革命または革命返しが成立する場合であっても、判定は出す前の状態による。したがって、通常時に3を4枚で出し切ること、および革命時に2を4枚で出し切ることは、いずれも反則上がりではない。

第62条 反則上がり時の順位処理

反則上がりをしたプレイヤーの上がりは無効とし、有効な上がりには数えない(第65条)。反則上がりをした者の順位は、反則上がりをした順に下位から確定する。反則上がりをしたプレイヤーは、その時点で以後そのゲームではプレイしない。なお、反則上がりとなった最終手であっても、その手による場流し(第17条)および革命(第48条)の効果は生じる。

  • 最初に反則上がりをした者は、大貧民とする。
  • 二番目に反則上がりをした者は、貧民とする。
  • 三番目に反則上がりをした者は、富豪とする。

都落ち(第65条の2)をした者と反則上がりをした者がともにいる場合は、反則上がりをした者を下位とし、都落ちした者はその分だけ繰り上がる。都落ちと反則上がりの発生の前後は問わない(都落ちが先に確定していても、その後に反則上がりが出れば反則上がりをした者が下位となる)。

第63条 誰にも出せるカードがない場合

場が空のとき(親の手番)

第16条のとおり、場が空のときはパス禁止である。スターターは必ず合法な出しを行う。

場にカードがあるとき

合法な出しがない、または出したくない場合はパスできる。リード以外が全員パスしたときの場流れは、第17条および第18条に従う。

第13章 順位

第64条 4人対戦の順位名称

  • 1位:大富豪
  • 2位:富豪
  • 3位:貧民
  • 4位:大貧民

第65条 順位決定

有効に手札をなくした順に順位を決定する。ただし、反則上がりは有効な上がりとして数えない。

都落ちが成立した場合は、第65条の2に従い、当該プレイヤーの順位をその時点で確定する。

第65条の2 都落ち

前ゲームの大富豪は、次ゲームで他のプレイヤーが最初に有効な上がりをした時点で、都落ちとなる。反則上がりは有効な上がりに数えないため、他のプレイヤーの反則上がりによって都落ちが発生することはない。

都落ちとなったプレイヤーは、その時点で大貧民が確定し、以後そのゲームではプレイすることができない。

ただし、反則上がりをしたプレイヤーがいる場合は、その者が下位となるため、都落ちした者の順位は反則上がりをした者の数だけ繰り上がる。一名の反則上がりがいた場合は貧民、二名の反則上がりがいた場合は富豪となる。反則上がりが都落ちの後に発生した場合も同様である(第62条)。

前ゲームの大富豪自身が反則上がりをした場合は、都落ちではなく第62条の反則上がりとして順位を確定する。

都落ちが確定した後も、他のプレイヤーによるゲームはそのまま継続し、残る順位を決定する。

第14章 カード交換

第66条 交換対象

前ゲーム終了後の順位に応じて新しいゲームの開始時にカード交換を行う。交換枚数については第67条で定める。交換のタイミングは同時で相手のカードを見てから自分の交換カードを選択することはできない。カード交換が終わるまで最初のプレイヤーは場にカードを出すことはできない。各セットの最初のゲームは階級のない状態で行う(第13条)ため、カード交換は発生しない。

第67条 交換枚数

  • 大富豪(上位者) ↔ 大貧民(下位者):2枚
  • 富豪(上位者) ↔ 貧民(下位者):1枚

第68条 下位者が渡すカード

下位者は、自身の手札のうち最も強い札から順に渡さなければならない。優先順位は以下のとおりとする。

ジョーカー > 2 > A > K > Q > …(以下、第7条の強さの順)

  • スートの選択は自由とする。
  • ジョーカー2枚は同格として扱う。
  • ジョーカーを1枚だけ渡す場合は、どちらを渡してもよい。

第69条 上位者が渡すカード

上位者は、自身の手札のうち規定枚数のカードを下位者へ渡す。渡すカードの選択は任意とする。ただし、大会運営が細則で別に定める場合はそれに従う。

第15章 裁定例

第70条 5のペアに対してジョーカー入りペアは出せるか

状況
場に 5-5 のペアが出ている。

結論
6 + JK のように、6のペア相当を構成できるなら出せる。

理由
ジョーカーは同ランク不足分の代用として使え、構成を維持したまま、より強いペアを形成できるため。

第71条 8を含む階段で8切りは発動するか

状況
6-7-8 の階段を出した。

結論
発動しない。

理由
本ルールでは、8切りは階段以外の8出しで成立し、階段中の8では成立しないため。

第72条 8のペア(片方がジョーカー)で8切りは発動するか

状況
8のペアを出した。内訳は実カードの8が1枚とジョーカー1枚である。

結論
発動する。

理由
階段ではなく、ランク8の実カードを含むため。なお、その手で上がる場合は、ジョーカーを含む最終手または8切りに該当する反則手として第60条の対象となる。

第73条 ハート縛り中にジョーカーは使えるか

状況
ハート縛りが成立している。

結論
ジョーカーとハートの組み合わせは認められる。

理由
ジョーカーは縛り中、必要なスートを補うものとして使用できるため(第57条)。ただし、ハート以外のスートを混在させることはできない。

第74条 ジョーカーのシングルに対してスペ3は出せるか

状況
場にジョーカーのシングルが出ている。

結論
スペードの3を特別に出すことができる。

理由
スペ3返しはシングルジョーカーに対してのみ成立する特殊ルールだからである。

第75条 ジョーカーを最後に出して上がれるか

状況
最後の手札がジョーカー1枚、またはジョーカーを含む組み合わせである。

結論
上がれない。反則上がりとなる。

理由
ジョーカーを1枚でも含む最終手は反則上がりとなるため(第60条)。

第76条 革命時に3を含む手で上がれるか

状況
革命状態で、最後の手札に3が含まれている。

結論
上がれない。反則上がりとなる。

理由
革命時は、3を1枚でも含む最終手が反則上がりとなるため。

第16章 用語

第77条 用語の定義

本ルールブックにおける主要な用語の意味は、以下のとおりとする。

1. 場

現在対戦中に有効なカードが出されている領域を指す。

2. 流し

場のカードを終了させ、次の新しい出し始めに移ることを指す。

3. 革命

カードの強弱が反転する状態を指す。

4. 縛り

使用できるスートに制限がかかる状態を指す。

5. 階段

同一スートの連続する3枚以上の組み合わせを指す。

6. 反則上がり

特定のカードまたは条件で上がることが禁止されることを指す。

7. アクティブプレイヤー

順位が確定しておらず、引き続き当該ゲームをプレイするプレイヤーを指す。有効に上がったプレイヤー、反則上がりをしたプレイヤー、都落ちにより退場したプレイヤーは含まない。

8. ゲーム

配札、対戦進行、順位確定までを1単位として行う対戦を1ゲームとする。

9. セット

4ゲームを1セットとして数える単位を指す。

10. ラウンド

3セットを1ラウンドとして数える単位を指す。なお、競技会によって異なる場合がある。

11. ブラインドカード

プレイヤーの手札枚数を均等にするために、配札時に調整用として除外するカードを指す。

12. 卓替えと席替え

各ラウンドを開始する前にプレイヤーの配置を決定する。どのテーブルに着席するかを指定することを卓替え、ラウンドをプレイしている間に座席を移動することを席替えと呼ぶ。座席にはそれぞれスートが指定されており、審判に求められた場合を除き、勝手にテーブルや座席を移動することはできない。

第78条 補足

前条に定める用語の詳細な運用は、各本文条項に従うものとする。特に、革命時の強弱、階段におけるジョーカーの使用、8を含む階段と8切りの関係、反則上がりの具体的条件については、それぞれ第10章、第7章、第9章および第12章の定めを優先する。

第79条 セットおよびラウンドの運用

標準的な競技運用では、4ゲームを1セット、3セットを1ラウンドとする。ただし、競技会ごとに異なる方式を採用する場合があり、その場合は大会規程に従う。

第79条の2 セットの得点と順位

各ゲーム終了時、確定した順位に応じて各プレイヤーに所定の点数を付与する。セットの順位は、そのセットの全ゲームの累計点数が高い順に決定する。累計点数が同じ場合は、最終ゲームの順位が上位の者を上位とする。

4人制における所定の点数は、大会規程に別段の定めがない限り、次のとおりとする。3人制および5人制(準公式ルール)の点数は別に定める。

  • 大富豪 6点、富豪 4点、貧民 2点、大貧民 0点
  • セットの最終ゲームに限り、大富豪に 2点を加える

反則上がりおよび都落ちがあった場合は、第62条および第65条の2により確定した順位をもって点数を付与する。

第79条の3 スコアシート

大会では、各ゲームの順位および点数を、大会が指定する所定のスコアシート(紙またはオンライン)に記入する。記入者、記入のタイミング、および対戦者間での確認の手順は、大会運営の指示に従う。

スコアシートの記載は、セットの順位および大会成績の根拠となる。記載内容に疑義が生じた場合は、審判の裁定による。

第80条 ブラインドカードの運用

ブラインドカードの具体的な扱いは、対戦人数および採用ルールに応じて定める。

  • 4人制では、54枚構成から配札枚数を均等にするために2枚をブラインドカードとする。
  • 3人制では、ジョーカーを1枚使用し、ブラインドカードを1枚設ける。
  • 5人制では、54枚構成から配札枚数を均等にするために4枚をブラインドカードとする。
  • ブラインドカードにはジョーカーを含めない。

設定の単位

ブラインドカードはセットごとに設定する。同一セット内の各ゲームでは、同じブラインドカードを除いたまま対戦する。セットが終了したらブラインドカードを山へ戻し、次のセットの開始時に改めて選び出す。

第14条のシャッフルは各ゲームの開始前に行うが、その対象はブラインドカードを除いたカードである。すなわち、シャッフルはゲームごと、ブラインドカードはセットごとである。

取り扱い

選び出したブラインドカードは、いずれのプレイヤーにも内容が見えないよう伏せたまま所定の位置に置く。封筒が用意されている場合は封筒に収納する。セットが終了するまで、ブラインドカードを開いて確認してはならない。

付録一 オンライン対戦・システム上の補足

本付録は対面競技の条文には含めない運用上の事項である。大会がオンラインを併用する場合は、規程で取り扱いを定める。

付録一の1 再接続・端末

同一プレイヤーが通信切断後に再接続する場合、同一参加者として復帰させること、および複数端末からの接続の優先順位は、大会またはプラットフォームの運用規程に従う。

付録一の2 観戦画面の情報表示

オンラインでは、観戦者に手札、順位、進行状況をどの程度表示するかをシステムが設定しうる。対面競技における観戦の可否および範囲は大会が定める。

付録一の3 参考実装における取り扱い

  • 4人 Mode1を主として実装している。3人・5人の準公式ルールはコード上別扱いの場合がある。
  • 縛りの厳密な判定手順をコードで実装する場合、付録二を参照する。
  • 第33条・第34条(ジョーカー入り階段の値)の「最も強い階段」の解釈は、オンラインではシステムが自動的に行う。ジョーカーを最上段に置く解釈(第38条の2)は階段の枚数を問わずシステムが自動的に採る。場が空で数字1枚とジョーカー2枚を出す場合の「トリプルか階段か」の宣言(第21条)は、プレイヤーが選択する。

付録二 開発者向け(コード対応・検証用)

本付録は競技会の運営・参加者向けの条文ではない。実装照合や自動テストなど、開発用途に限り参照する。

付録二の1 実装インデックス

観点主なコード
カード強さ・革命値getCardValue, getRevolutionValue(lib/admin-demo.ts)
構成解析・8切りフラグanalyzePlayedCards
合法手・スペ3返し・ジョーカー重ね禁止canPlayCards
縛り発生・維持shouldSetSuitLock, normalizeSuitLockForField
場流し条件isFieldClearsFromEffects, getNewFieldAfterPlay(lib/table-engine.ts)
反則上がり(4人)checkIllegalFinish
順位確定・都落ちcomputeMode1Rankings(lib/table-engine.ts)
カード交換lib/card-exchange.ts
合法手列挙(CPU/UI)getAllLegalActions(lib/admin-demo.ts)

— 以上、本文(第1章〜第16章)および付録 —